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原発性乳がんが神経学的障害に関連


化学療法の有無にかかわらず,乳がん患者では神経学的障害を来しやすく,さらに化学療法を行うと予後が著しく不良になることが論文発表されました(Archives of Neurology(2011; 68: 1447-1453)

注目すべきは化学療法を行うと前頭前野にさらなる障害が生じ,実行機能低下が引き起こされるという事実です。実行機能低下は人間として統合的な思考が困難になるということを意味します。

今までこのような事実は無視されてきましたが、化学療法そのものの意義が問われることになるでしょう。

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→対象は,化学療法施行の乳がん患者25例と非施行の乳がん患者19例,健康な女性18例(対照群)とし,全例を年齢や人口学的要因でマッチさせた。対象患者にさまざまな課題を完遂させ,機能的MRIを用いて脳の活動性を領域別に検討した。

その結果,乳がん患者の2群では,対照群に比べて左中背外側前頭前野皮質と前運動野皮質の活動性が有意に低下した。

また,化学療法施行群では,他の2群に比べて左尾側外側前頭前野皮質の活動性が有意に低下し,固執性過誤の増加と情報処理速度の低下も有意であった。さらに,化学療法施行群では,加齢と低学歴といった要因が実行機能障害の増大と関連することが分かった。

同助教授らは「今回の研究から,化学療法の有無にかかわらず,原発性乳がんが脳損傷をもたらす可能性が示された。また,化学療法を行うと前頭前野にさらなる障害が生じ,実行機能低下が引き起こされ,神経学的変化の代償が困難になると考えられる」と結論付けている。


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