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乳房温存術を受けた女性の術後3カ月以内の再手術率は20%と高い


乳がんの手術治療では乳房温存術が主流になっています。しかし、乳がんで乳房温存術を受けた女性の5例中1例は術後3カ月以内に再手術が必要になることが論文報告されています(BMJ 2012; 345: e4505)。

この論分では乳がんで乳房温存術での再手術率は病院間で大きな差が認められたということです。したがって、乳房温存術をする医師の技量や病院の体制あるいは術後療法などの他の要因が絡んでいるものと推測できます。こういった論文が報告されるのはよいことですが、乳がん患者さんにとっては少し不安になる内容ですね。

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→2005年4月〜08年3月の3年間に国民保健サービス(NHS)の病院で乳がんの乳房温存術を受けた女性の術後3カ月以内の再手術率を後ろ向きに検討した。

156病院で5万5,297例が乳房温存術を受け,そのうち1万1,032例(20%)が3カ月以内に少なくとも1回再手術を受けていた。1回だけ再手術を受けた1万212例中5,943例に再度の乳房温存術,4,269例に乳房切除術が行われていた。

再手術率は浸潤がんの18%(8,229/4万5,793例)と比べ,非浸潤がんでは29.5%(2,803/9,504例)と有意に高かった(補正済みオッズ比1.9)。


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