乳がん術後補助療法
- 乳がん術後補助療法について
ホルモン療法、抗がん剤療法、抗体療法に分けられます。
- ホルモン療法
閉経前:LH-RH-agonist(ゴセレリン)、タモキシフェンが使用されます。
投与期間についてのエビデンスはありません。
閉経後:アロマターゼ阻害剤(レトロゾール)が使用されます。- サンアントニオ乳がんシンポジウム(2008)では、乳がんリンパ節転移例に最初からアロマターゼ阻害剤(レトロゾール)を投与するものはタモキシフェンを最初に投与する群より成績が良いことが報告されました。
- 抗がん剤治療
アントラサイクリンが中心となっています。
乳がんリンパ節転移ではこれにタキサンを追加します。 - 抗体療法
乳がん組織にHER2陽性例ではその抗体であるトラスツズマブが使用されます。抗がん剤治療終了後に1年間(3週間ごと)点滴投与が行われます。また、HER1, HER2の両方をブロックするラパチニブ、血管内皮増殖因子を標的とするベバシズマブ(アバスチン)、血管内皮増殖因子および血小板由来増殖因子受容体のチロシンカイネースという酵素を阻害するスニチニブの乳がんに対する治験も行われています。
■本情報・記事の著作権は全て崎谷研究所に帰属します。許可なく複製及び転載などすることを固く禁じます。無断複製、転載及び配信は損害賠償、著作権法の罰則の対象となります。